物語絵 (ものがたりえ)2017.11.03 06:29さりげない風景文様にしても、人物や器物を配した文様にしても、その背後には中国、そして日本伝統の文芸テーマをなぞった意図が隠されていることが多いです。江戸時代の武家や富裕な町人の女性たちは、自らの教養をふまえてそれらの文様を身につけました。古くは中国の漢詩であったり、和国風が根づい...
御所解き文 (ごしょどきもん)2017.11.03 06:17明確な定義も、定まった様式もありませんが、現代の女性にも人気の文様が御所解き文様です。江戸時代中期から後期に、大名の奥方や御殿女中の衣服に御所解き文様という独特な意匠が用いられました。文様は山水の風景や花々、御殿などの家屋や枝折り戸などの風景でした。これが明治時代になって武士階級...
網干文 (あぼしもん)2017.11.03 05:01漁師の投網が干してある姿を文様化したものです。三角錐の頂点から大きく裾を開く形が美しく、陶磁器などには網干だけでデザインされたものもあります。きものでは水辺の風景の添景として配されたり、波や葦、水鳥、海松(みる)、貝などと組み合わせて意匠されます。網目のリズミカルな線はシャープに...
水辺文 (みずべもん)2017.11.03 04:41風景文の中でも水辺の景色をとらえて意匠としたものには、川や浜の砂州を中心とした「州浜文(すはまもん)」、州浜や貝、波、千鳥などで海岸風景を表した「海賦文(かいふもん)」、浜辺の松を表した「浜松文(はままつもん)」などがあります。海賦文には連続する波の合間に魚や亀が浮かんでいる意匠...
孔雀文 (くじゃくもん) | 雉子文 (きじもん)2017.11.01 08:33孔雀は各国で意匠化して文様されており、中国では瑞鳥として牡丹とともに配されていました。日本に伝わったのは奈良時代と古いが、きものの文様として広まったのは江戸時代。雉子は繁殖力の強いところから子孫繁栄を示し、孔雀とともに美しい吉祥文として婚礼衣裳にも用いられます。
鳥と植物2017.11.01 07:17正倉院に残る四方伝来の動物文は、獅子、象、ラクダや有翼獣のような想像獣で、たくましい姿の動物ですが、現代に続く日本の動物文は、日本人に身近な愛らしい小動物がほとんどです。中でも鳥はよくモチーフにされ、草木花との組み合わせで季節感を象徴しています。
花車文 (はなぐるまもん)2017.11.01 06:26江戸時代に入って盛んになった文様。室町時代に華道が誕生し、やがて貴族や武家の間で花を飾ることが風習となり、江戸時代には町人層においても憧れを込めて、きものの文様のモチーフに取り入れられました。車と四季の花を組み合わせた文様で、御所車の屋形の代わりに花を挿したもの、車の上に花籠を乗...
花籠文 (はなかごもん)2017.11.01 05:57竹で編んだ籠に花を摘み入れたり、盛り込んだりした意匠ですが、単に花の美しさを表現した文様ではなく、古代中国から伝わるいわれがあります。八仙人の一人・韓湘子(かんしょうし)は、破衣をまといながらも美しい花籠をいつも持ち歩いていたが、ある日、笙の音とともに鶴に乗って天空に飛び去ったと...
花束文 (はなたばもん)2017.11.01 05:11吉祥文の花熨斗文に対して、水引または色糸で結んだだけの図柄は花束文といい、より現代的な趣が感じられる。草花の種類によって、袷に、単衣にと着る時季を指定したり、四季の草花を取り混ぜることで時季を限定しない表現も見られます。きものにも帯にも用いられる文様です。
花筏文 (はないかだもん)2017.11.01 04:31本来は桜花が水面に散るとき、寄り集まり一団となって、それ自体が筏状になっている様子を美しく「花筏」と呼びますが、文様としては筏に桜花や折り枝を配したものも呼び、後者のほうが多いです。本来の意味と花の美しさから、花筏に配する花は圧倒的に桜が多いですが、発展して、筏に他の花を配したも...
花丸文 (はなまるもん)2017.11.01 02:46草花を円形に図案化した丸文の一種で、花の丸とも言います。写実的なものや図案化が進んだもの、二・三種類を組み合わせたものも花丸と呼びます。能装束や小袖から、現代のきものや帯にいたるまで、伝統的にあいこうされ伝えられた古典的な趣のある文様です。洒落紋として、刺繍による花丸をつけること...
花車文 (はなぐるまもん)2017.11.01 06:26江戸時代に入って盛んになった文様。室町時代に華道が誕生し、やがて貴族や武家の間で花を飾ることが風習となり、江戸時代には町人層においても憧れを込めて、きものの文様のモチーフに取り入れられました。車と四季の花を組み合わせた文様で、御所車の屋形の代わりに花を挿したもの、車の上に花籠を乗...
花籠文 (はなかごもん)2017.11.01 05:57竹で編んだ籠に花を摘み入れたり、盛り込んだりした意匠ですが、単に花の美しさを表現した文様ではなく、古代中国から伝わるいわれがあります。八仙人の一人・韓湘子(かんしょうし)は、破衣をまといながらも美しい花籠をいつも持ち歩いていたが、ある日、笙の音とともに鶴に乗って天空に飛び去ったと...
花束文 (はなたばもん)2017.11.01 05:11吉祥文の花熨斗文に対して、水引または色糸で結んだだけの図柄は花束文といい、より現代的な趣が感じられる。草花の種類によって、袷に、単衣にと着る時季を指定したり、四季の草花を取り混ぜることで時季を限定しない表現も見られます。きものにも帯にも用いられる文様です。
花筏文 (はないかだもん)2017.11.01 04:31本来は桜花が水面に散るとき、寄り集まり一団となって、それ自体が筏状になっている様子を美しく「花筏」と呼びますが、文様としては筏に桜花や折り枝を配したものも呼び、後者のほうが多いです。本来の意味と花の美しさから、花筏に配する花は圧倒的に桜が多いですが、発展して、筏に他の花を配したも...
花丸文 (はなまるもん)2017.11.01 02:46草花を円形に図案化した丸文の一種で、花の丸とも言います。写実的なものや図案化が進んだもの、二・三種類を組み合わせたものも花丸と呼びます。能装束や小袖から、現代のきものや帯にいたるまで、伝統的にあいこうされ伝えられた古典的な趣のある文様です。洒落紋として、刺繍による花丸をつけること...
孔雀文 (くじゃくもん) | 雉子文 (きじもん)2017.11.01 08:33孔雀は各国で意匠化して文様されており、中国では瑞鳥として牡丹とともに配されていました。日本に伝わったのは奈良時代と古いが、きものの文様として広まったのは江戸時代。雉子は繁殖力の強いところから子孫繁栄を示し、孔雀とともに美しい吉祥文として婚礼衣裳にも用いられます。
鳥と植物2017.11.01 07:17正倉院に残る四方伝来の動物文は、獅子、象、ラクダや有翼獣のような想像獣で、たくましい姿の動物ですが、現代に続く日本の動物文は、日本人に身近な愛らしい小動物がほとんどです。中でも鳥はよくモチーフにされ、草木花との組み合わせで季節感を象徴しています。
御所解き文 (ごしょどきもん)2017.11.03 06:17明確な定義も、定まった様式もありませんが、現代の女性にも人気の文様が御所解き文様です。江戸時代中期から後期に、大名の奥方や御殿女中の衣服に御所解き文様という独特な意匠が用いられました。文様は山水の風景や花々、御殿などの家屋や枝折り戸などの風景でした。これが明治時代になって武士階級...
網干文 (あぼしもん)2017.11.03 05:01漁師の投網が干してある姿を文様化したものです。三角錐の頂点から大きく裾を開く形が美しく、陶磁器などには網干だけでデザインされたものもあります。きものでは水辺の風景の添景として配されたり、波や葦、水鳥、海松(みる)、貝などと組み合わせて意匠されます。網目のリズミカルな線はシャープに...
水辺文 (みずべもん)2017.11.03 04:41風景文の中でも水辺の景色をとらえて意匠としたものには、川や浜の砂州を中心とした「州浜文(すはまもん)」、州浜や貝、波、千鳥などで海岸風景を表した「海賦文(かいふもん)」、浜辺の松を表した「浜松文(はままつもん)」などがあります。海賦文には連続する波の合間に魚や亀が浮かんでいる意匠...
物語絵 (ものがたりえ)2017.11.03 06:29さりげない風景文様にしても、人物や器物を配した文様にしても、その背後には中国、そして日本伝統の文芸テーマをなぞった意図が隠されていることが多いです。江戸時代の武家や富裕な町人の女性たちは、自らの教養をふまえてそれらの文様を身につけました。古くは中国の漢詩であったり、和国風が根づい...