花束文 (はなたばもん)

吉祥文の花熨斗文に対して、水引または色糸で結んだだけの図柄は花束文といい、より現代的な趣が感じられる。

草花の種類によって、袷に、単衣にと着る時季を指定したり、四季の草花を取り混ぜることで時季を限定しない表現も見られます。

きものにも帯にも用いられる文様です。




【花束】 はなたば

上に水引の結び、下にも下がりがあって吉祥文の薬玉文の変化かとも見えますが、かなりくずしてある表現です。

菊、牡丹、梅に楓と取り混ぜ丸く作った、和のフラワーアレンジメントです。



【花束】 はなたば

百合と女郎花(おみなえし)、薄の秋草を色糸で束ねた、洋画表現の影響も感じられる、近代的描写の花束。



【花束に波】 はなたばになみ

かなり意匠化の進んだ花束文で、桜梅の枝二、三本を色糸で束ね、それに波を配した構成。

鮮やかな色使いといい、意匠の可憐さといい、まるで千代紙のようなカラフルなデザインです。



きもの文様事典

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